河北省怀来(懐来 Huailai)産地研究

中国における先駆的なワイン産地

この産地は1000年前からワインが造られていて明清朝時代には宮廷へ献上された記録があります。
近代ワイン製造の観点では1970年代に中国政府主導で調査が実施され、懐来地域が生産・研究基地に選ばれています。そして1970年代後半に中国初のドライ白ワインが開発されています。
国際品種(シャルドネ、シラーなど)も1980年代に導入され、現在の長城桑干ワイナリー、中法ワイナリー(Domaine Franco-Chinois)に繋がっていきます。

日中交流が盛んだった1980年代には日本のワイン専門家がこの産地を訪れました。この地域の竜眼(長野で製造している品種ですが元々は中国原産)の糖度と酸度の高さを賞賛されたそうです。

ワイン製造に適した気候

北緯40度、標高は400mから800mで、北京の北西100kmに位置します。日照時間は2800時間と多く、昼夜の気温差は12度を超えてきます。寧夏のような極端な乾燥はありませんが、病気を引き起こさないレベルで十分に乾燥している気候です。

気候における重要なポイントとしては近くのダム(官庁水庫)があります。極端な気温を和らげる効果があると言われています。このダムは満水時は日本の琵琶湖の約半分弱の大きさになりますので十分な大きさと言えるでしょう。

土壌は褐色土をベースに砂質、砂礫質が多いですが、場所によって違いはあるようです。冬は極寒のため埋土は必要になります。

主要品種

国際品種が中心です。カベルネ・ソーヴィニヨン、マルスラン、メルロー、カベルネフラン、シラー、シャルドネ、リースリングになりますが、上述した竜眼(Longyan)も多く製造されています。

ワインの特徴としては、自然な酸度と糖度(果実味)のバランスが優れていてタンニンもしっかりしています。冷涼感と酸味を残しつつブドウの成熟感を感じさせるワインです。

Edited By 新井達也
JSA認定 Wine Expert
Vin Euphony代表