中国ワイナリー訪問|小規模だから高品質 イギリス・オーストリアで実績を積むマーティンワイナリー(懐来 馬丁ワイナリー Chateau Martin)

馬丁ワイナリーについて

馬丁ワイナリー (Martin Vinyard)は歴史あるワイン銘醸地である河北省懐来県のワイナリーです。設立は中国ワイナリーとしては早めで1997年に設立されました。

馬丁ワイナリー正面

懐来産地のブドウ栽培環境の優位性

懐来地域は北緯約40度に位置し「世界的なワイン生産の黄金緯度帯」に入ります。この産地で注目すべきは、昼夜の気温差が 10 度以上と大きいことです。この条件により、ブドウは十分な糖度を蓄積しながらも酸度を保つことができ、バランスの取れたワインが生まれます。またこの地域の気候特性により、ワイン品質が比較的安定しているとのことです。

進化を遂げる醸造設備

訪問時はワイン製造工場は改造中で見学できませんでした。その理由が現在の大型タンクを主体とした醸造から小型タンクを主体とした醸造へと改造中であるということでした。また、先進的な選果設備、イタリア製の醸造設備を有すると聞きました。これらを見れなくて残念でしたが、2026年7月以降に見学可能とのことですので、いずれ再訪問してみたいと思います。

敷地内には別荘(宿泊施設)があり顧客会員が利用可能で、ワインツーリズムを積極展開されています。

葡萄品種、栽培

冬はマイナス20度まで下がる厳しい寒さのため埋土が必要です。訪問した時期はその土を取り除く、畝くずしが終わり、葡萄はちょうど発芽の時期でした。

自社ブドウ畑は約13ヘクタールと小規模で契約農家からも葡萄を仕入れているとのことです。生産規模としては中規模から大規模の範疇に入るとのコメントでした。

主な品種は蛇龍珠(カベルネガーニッシュ)、マルスラン、メルロー、シラー、プチシラーの赤ワイン中心でシャルドネ、竜眼も作ります。

蛇龍珠(カベルネガーニッシュ)はフランス原産のカルメネール(Carménère)と同一の遺伝子であることがわかっています。しかし、中国に植えられえたのは約130年前になり、中国の風土に合った独自の進化を遂げています。ハーブや黒胡椒、リコリスのようなスパイシーさが加わって、スパイシーな中華料理にぴったり合います。

馬丁ワイナリーのカベルネガーニッシュ葡萄畑

 

ワイン製造

大型ステンレスタンクで発酵させ、オーク樽での熟成期間は、24 ヶ月、18 ヶ月、12 ヶ月、9 ヶ月など、ワインのスタイルに応じて設定されています。瓶内熟成は6ヶ月から1年を経たのちに出荷されています。

馬丁ワイナリー木樽

興味深いのは、限定生産品も存在することです。例えば、ピノ・ノワールは年間わずか 500 本のみという製造であり、在庫はすぐになくなります。この限定性と工芸性が、マーティンワイナリーのワインの付加価値につながっています。

馬丁ワイナリーワインディスプレイの一部

帰国後のテイスティング

ワイナリーでテイスティングはせずに、マルスランと赤のブレンドを一本購入して帰りました。

後に日本の自宅で赤のブレンドをテイスティングしてみました。テイスティング報告は別に書きますが、黒い果実香と華やかな花の香、時間を追うごとに増して行く豊富な果実味が特徴的です。小規模ならでは丁寧な製造と品質の高さを感じました。

→シャトーマーティン赤ブレンドの試飲レポートはこちら

訪問日:2026年4月

中国ワイナリー訪問のアレンジ、同行・通訳、輸入商談のサポートは、以下の問い合わせフォームからお気軽にどうぞ。
https://vineuphony.com/inquiry/

By 新井達也
JSA公認ワインエキスパート
Vin Euphony代表

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