北京房山区 乾元酒庄(Chateau Qianyuan)訪問
訪問日:2026年4月
乾元ワイナリーは北京房山区の森林公園丘陵地帯に2013年に設立された小規模ワイナリーです。石醸造責任者兼オーナーは品質の高いワインを生産することにこだわり、あえて少量ロットで生産しています。


乾元ワイナリーの製品
赤ワインと酒精強化ワインに力を入れています。酒精強化ワインは自家製ブランデーを添加して18度になるようコントロールしています。糖度はブドウの品質により毎年異なり通常40~60g/Lです。
赤は主力のマルスランを筆頭にメルロー、カベルネソービニヨンなどを生産しています。

ポルト風の酒精強化ワイン
酒精強化ワインをテイスティングさせていただきましたが、ポルトを彷彿させる果実味が豊富で爽やかな甘みのある素晴らしいワインでした。

北京での栽培課題
7月は雨が多く、白ブドウは病気が発生しやすいため、白ブドウ栽培を中止しました。黒ブドウは比較的管理しやすく、生産を継続しています。気候条件により寧夏地域よりも成熟期間が長いとのことです。
中国国内市場の厳しさ
中国国内市場は低品質、低価格な輸入ワイン(特に低品質な商品)により混乱し、消費者は国産ワインの品質を十分に認識していないと考えられています。また現在の経済環境は大変厳しくワインは贅沢品の範疇にはいり消費が抑制されているいて厳しい状況に置かれているようです。
中国ワイン産業への提言
石オーナーは中国の多くの専門家は西洋の評価体系を模倣し海外での評価を重視しすぎている、中国の食文化に適したワイン評価システムが必要だと考えらえられていました。中国料理(炒菜、火鍋、串焼きなど)に合わせたワインの開発の必要性を訴えられていました。
中国は何千年も前から祭祀用の果実酒としてワインが作られてきた歴史があります。今こそ地元産のブドウと地元の食文化の組み合わせを研究し、独自の魅力を創造していくことが生き残る道ではないかという提言でした。
将来の発展
乾元ワイナリーは正直で丁寧な製造を続けることが、いずれ市場から認められる道だと考えられています。醸造の技術は確かで品質も非常に高いと感じられましたので私も将来の発展を心から祈りたいと思います。
Edited by 新井達也
JSA公認ワインエキスパート
Vin Euphony代表
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